禁煙に失敗してきた方へ
タバコが体に及ぼす影響
タバコがなかなかやめられず、自分の意思だけでは禁煙することができない要因となっているのがニコチン依存とタバコへの心理的依存です。
タバコの有害性
言うまでもありませんが、タバコの有害性は科学的に証明されております。
日本では、能動喫煙によって年間12〜13万人が死亡していると言うデータがあります。
能動喫煙によるがん死亡者の数は他の危険因子を大きく引き離して第1位であり、がん死亡の中心的な危険因子であることがわかります。
また
- 脳卒中
- 虚血性心疾患
- 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
- 2型糖尿病
など、長期的な喫煙はがん以外の病気も患いやすいことが分かっています。
副流煙による受動喫煙のリスク
大切な人の寿命を縮める
タバコを吸わなくても周囲に喫煙者がいると、副流煙を吸ってしまうことになり、これを「受動喫煙」といいます。
吸わない人も、自分の意志とは関係なく、喫煙している状態なのです。
タバコの煙には
- 喫煙者が直接吸い込む煙=「主流煙」
- 火のついた先端部分から立ち上る煙=「副流煙」
があります。
フィルターを通らない「副流煙」には喫煙者本人が吸う「主流煙」より高濃度の有害物質が含まれています。
受動喫煙による健康への影響により、年間1万5千人が死亡しているとの推計もあります。
(平成28年国立がんセンター発表)
やめたくても、やめられない
悩む前に、まずは禁煙外来へ
禁煙を試みる際は、自力で禁煙するよりも禁煙外来や禁煙補助剤を利用した禁煙治療をオススメいたします。
医療機関で禁煙治療をするほうが、比較的楽に、費用もあまりかからずに治療できる上、何よりも禁煙の確実性が高まります。
禁煙のメリット・期待できる効果
禁煙は決して、あなたを裏切りません
禁煙から数日後
- 味覚の変化
- 肌の調子
- 口臭
が改善されるなど、すぐに効果を感じるようになります。
禁煙期間1ヶ月
禁煙を1ヶ月以上続けると、
- 咳
- たん
- 喘鳴(ヒューヒュー、ゼーゼーする呼吸)
など、呼吸器の症状改善をはじめとする体調への変化を感じる方が多いです。
禁煙期間2~4年
禁煙を継続すればするほど、呼吸器の機能は良好になっていきます。
また狭心症や心筋梗塞などのリスクも、喫煙者と比べて著しく低下します。
禁煙期間10年以上
- 咽頭がん
→ 咽頭:鼻の奥〜食道に至るまでの通り道 - 肺がん
- 口腔がん
→ 口腔:口の中と唇
など、タバコが原因で患う「がん」のリスクも低下します。
禁煙は、決してあなたを裏切りません。
ぜひ一度、二宮内科クリニックの禁煙外来へご相談ください。
禁煙外来とは
医師による禁煙のサポート
- 禁煙補助薬の処方
- 治療の経過観察
- 禁煙中の離脱症状への対処
を行い、禁煙を実現できるようにサポートさせていただきます。
これまで幾度となく禁煙を断念してこられた方は、当クリニックの禁煙治療をおすすめいたします。
タバコは、いつやめても遅くない
長年、喫煙されている方の中には「いまさら禁煙してもどうせ変わらない…」と考えていらっしゃる方が多いように感じます。
しかし、それは大きな誤解です。
タバコは喫煙本数や喫煙年数によって、体へのダメージが蓄積されていきます。
今から禁煙をしても決して遅くはありません。
禁煙を継続することができれば、徐々に体は改善されて健康体へ導かれていきます。
気になる症状や禁煙治療に不安を感じる方、一度ご相談ください。
保険給付の対象となる方
健康保険給付の対象となる方
現在、ニコチン依存症は病気として位置付けられています。
ある一定条件を満たしている方は、健康保険給付の対象となり、比較的安価に禁煙治療を受けることができます。
健康保険給付は以下の条件をすべて満たす方が対象となります。
- 直ちに禁煙しようと考えている。
- ニコチン依存症のスクリーニングテスト(TDS)が5点以上である。
- 1日喫煙本数×喫煙年数の数値(ブリンクマン指数)が200以上である。
- 禁煙治療を受けることを文書により同意している。
※ ニコチン依存症の診断は医師が行います。まずは一度ご相談ください。
自由診療となる方
これまで健康保険によって禁煙外来を受診された方で、初回診察日から1年経過しない方は健康保険給付の対象になりませんのでご注意ください。
※ 1年経過している場合は、健康保険給付の対象となります。
(例:過去に禁煙治療をしたが、再喫煙してしまった。)
禁煙治療・費用について
標準的な禁煙治療プログラム
費用の目安について
自己負担額の目安(3割負担)は、13,000〜20,000円程度です。
※ 健康保険等を利用して禁煙治療を行った場合
プログラムのながれ
その後、12週間に渡り計5回の禁煙の実行継続のための禁煙治療を行います。
- 0週目:初回診察(禁煙開始)
- 2週目:再診
- 4週目:再診
- 8週目:再診
- 12週目:再診(治療終了)
禁煙補助薬
ニコチン製剤とバレニクリンが使用できます。
ニコチン製剤の場合
禁煙後の体重の増加を遅らせたり、抑えたりする効果も期待できますが、心疾患など既往がある方は使用できません。
バレニクリンの場合
飲みはじめ1週間は徐々に薬を増量し、その1週間後から禁煙をはじめることになります。
自然にタバコを吸わなくなった場合は、8日目を待たずに早めに禁煙に入ってもかまいません。
バレニクリンは、特に飲み始めの 1〜2週間に軽い吐き気が出ることがあります。
吐き気を抑えるために、必ず食後に服用することとし、コップ1杯程度の水かぬるま湯で服用して下さい。
離脱症状
- どうしても喫煙したくなる。
- イライラする。
- 抑うつ気味になる。
- 落ち着きがなくなる。
- 集中力がなくなる。
など、様々な離脱症状がではじめます。
しかし離脱症状の多くは禁煙後4週間以内におさまることが多いです。
ただし、食欲亢進や便秘などのように2ヵ月以上続くものもあります。
これらの離脱症状を抑えて禁煙しやすくするために、禁煙補助剤を使用することが有効です。